FIREを目指す上で各ライフステージごとの戦略は大切です。分かりやすくするために、本質的に大切なことだけを記載します。
- 独身
- DINKS
- 子育て世帯
- サイドFIRE(サラリーマン卒業)
というライフステージを歩む方が、各ライフステージでどういった戦略を取れば良いかについて記載します。
同じ収入と同じ支出の世帯であっても、ライフステージの戦略をどう立てるかで大きく変わってきます。
理由は2つです。
- 複利は期間が長ければ長いほど大きくなる
- 子育て期間以降は、慎重に進める必要がある。(大きなリスクが取れなくなる)
FIREの各ライフステージ戦略
独身
実行すること
- 投資
- 家計改善
- シンプルな生活
- 自分の将来ビジョン作成
- サイドFIRE後に行う事業
- DINKS期間までに達成する資産額の検討
- 各ライフステージごとに取るリスク量の検討
- 税金の基礎知識(確定申告の仕方等)
DINKS以降は本当にやるべきことが沢山あります。その時の負荷を少なくするためにも、独身の間に出来る事は進めておきます。
上記に記載したことを身に付けていると、DINKS期間以降がかなりラクになります。
DINKS
実行すること
- 夫婦の将来ビジョンを作成
- 子作りの開始タイミングを話し合う
- 資産形成のベース作成(最低2000万、出来れば3000万)
- 子育て期間後のアセットアロケーションへの移行
- 夫婦で出来るサイドFIRE後に行う事業
独身期間にやっていたことは引き続きやり、夫婦で同じことが出来るようにします。
夫婦共に独身時代に出来ていれば苦労はしませんが、基本的には多くの話し合いが必要になります。
DINKS期間はFIREに向けて一番やることが多い期間です。この期間の時間をどう使うかで、FIRE実現の難易度が大きく変わります。
子作りの開始タイミングを話し合う
一番ポイントとなるのは「子作りの開始タイミングを話し合う」ことです。また、不妊の場合は「不妊治療の開始時期」を早めに話し合う必要があります。
不妊治療中は終わりの無いマラソンを走っているような感覚で、高度不妊治療のフェーズに入ると、毎日のように万札が飛んでいきます。
資産形成が十分出来ていな状態だと、FIREの計画も大きく崩れます。
地域差はありますが、高年収世帯では助成金が出ないこともあるので、この辺りも事前によく調査して計画しておく必要があります。
資産形成のベース作成(最低2000万、出来れば3000万)
3000万程度の資産を作ると後は勝手に増えていくので、子育て期間以降に子育てに集中できます。
その為に投資に幾ら回し、リスク(株式の比率)をどの程度取れば達成できるかを設計します。
一般的な資産形成では生活防衛資金等を用意した後に、リスク許容度に応じた投資を推奨しますが、FIREのための資産形成では、DINKS期間にリスクを取って資産を増やし、子育て期間以降に取るリスクを減らす設計が、ライフステージ的にも合っています。
理由は3つです。
- FIREは大体期間が決まっていること
- 子育て期間以降で取れるリスク量が大幅に減ること
- 資産形成が十分でないと、いざという時の保険を増やす必要が出る
とはいっても、信用取引などのレバレッジ を掛ける必要なありません。現物の株式投資だけで十分で、リスクも限られます。
十分な資産形成が出来た後は、子育て期間に向けてリスクを少し下げたアセットアロケーションに移行していきます。
子育て期間
実行すること
・子育て(教育方針の検討)
・夫婦で出来るサイドFIRE後に行う事業
・サイドFIRE後のアセットアロケーションへの移行
・個人事業主(法人)への移行を検討(税金や保険の調査)
この段階で資産形式が十分に出来ていると、資産形成で新しくやることはありません。資産が勝手に増えていくフェーズになります。年収と同程度の利益が投資で出るようになる時期でもあります。
その分の時間を「子育て」と「サイドFIRE後に行う事業」のために使います。
サイドFIREへの移行タイミングは、
投資の配当金+サイドFIREの収入 > 生活費
にしておくと、サイドFIRE後も資産の微増が見込めるので、子育て中の世帯では安心感があります。
事業収入が得られてくる状態になれば、本格的にサラリーマンから個人事業主や法人への移行を検討する段階になります。必要な知識を身につけていきます。
これらの準備が整ったら、晴れてサイドFIREに入ります。
サイドFIRE期間(サラリーマン卒業)、完全リタイア
これまでサラリーマンとして使っていた時間やお金を、家族のためや本当にやりたいこと、QOLを高めるための行動に使います。
完全リタイアを目指すのであれば、事業収入を増やすのにも時間を費やす形になります。
まとめ
FIREは独身〜DINKS期間で十分な基盤を作っておけるかで、その後の難易度が大きく変わります。
そのためには、常に先のライフステージを想定し、それに向けた行動を積み上げていきます。
とはいっても、独身期間にDINKS期間をイメージしたり、DINKS期間に子育て期間をイメージするのは中々難しいです。
最終的にどういう人生を送りたいかの全体のイメージをざっくり作り、その時々のライフステージに合わせて都度夫婦間でイメージを修正して固めていき、そこに向かっていきます。
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