幸福度を上がる断捨離の方法

はじめに

私たちは資産形成を夫婦で資産形成を行なっていますが、その中でも支出の改善には力を入れています。

支出の改善は「支出を減らす」ことと、「幸福度を上げる支出に変える」ことの2つの段階に分けて取り組んでいます。

まずは、数年を掛けて「支出を減らす」ため節約に取り組みました。支出は減り月々の貯蓄も十分にできるようになりました。

ただ、支出が減り貯蓄ができるようになっても、特に妻側の不満は大きく、幸福度は下がり夫婦喧嘩も絶えませんでした。

そんな状況から「幸福度を上げる支出に変える」必要性を感じ取り組んだのが断捨離です。

数ヶ月間を掛けて断捨離を行いましたが、その期間は喧嘩の連続で揉めに揉めました。捨てるのも一苦労で全く前に進みません。

それでも1つずつの物と夫婦で向き合った甲斐もあり、「物」に対しての夫婦の考え方が見えてきました。それと共に買う物が変わり、支出の内容も満足できる内容へ徐々に変わっていきました。

断捨離を決行してから1年ほどが経ちますが、今はお金に関する喧嘩はほとんど無くなりました。それだけでも私たちにとって大きな変化です。

断捨離によって幸福度が上がる根拠は何も無かったですが、幸福度が下がる物を捨て、幸福度が上がる物だけを残し増やしていけば、必然的に家族全体の幸福度が上がるのでは無いかと考えて始めることにしました。

断捨離とは

断捨離は、

断:入ってくる要らない物を断つ。
捨:家にずっとあるいらない物を捨てる。
離:物への執着から離れる。

の3つから構成されています。これらを一気にやるのは大変なので、一つずつ取り組むことにしました。

「断」→「捨」→「離」の順にやっても多分ほとんどの人が上手くいきません。

「入ってくる要らない物を断つ」ことができれば話は早いのですが、そもそも夫婦間で要る/要らないの判断が一致しません。夫婦のどちらかが要る物を無作為に取り入れていくと、一向に入ってくる物を減らせません。

夫婦としての要る/要らないの判断には、

  1. 自分の要る物が理解できている
  2. 相手が要る物が理解できている

の2つが必要です。どちらかが不十分だと話し合いが上手くいきません。さぁ断捨離を始めようという時点で、この2つが理解できてる家庭は少ないと思います。

「断」をいきなり行うのは難しかったので「捨」から始めました。「捨」を行うことで自分自身や相手の要る/要らないが見えるようになってきました。

最後に「離」についてです。断捨離を1年間続けていますが、物への執着から離れるというのは、今でもできていません。

不要な物への執着は無くなりますが、厳選した「必要な物」への執着はむしろ増しています。「離」については後々重要性について気付くのかもしれません。

 

私たちの断捨離におけるキーワードは

  • 要る/要らないを判断できる「価値観の理解」
  • 価値観に合わせた物の「選択」と「集中」

の2つです。

資産形成における「価値観の理解」の必要性はこれまでも書いていますが、夫婦で断捨離する中でも必要なことでした。ことある度に発生する喧嘩が減り、話合いの速度が全く違ってきます。

節約の限界点

断捨離は節約の延長線上で行なっています。

節約の範囲だけでは支出を減らせても幸福度を上げることが難しいからです。

「節約」を始めるとすぐに最初の限界点が訪れます。自分達の生活を見直さない限り、節約する範囲がこれまで買っていたものを少し安く買う範囲に留まるからです。

この限界点を越えるため、次に行うのが固定費の見直しになります。家賃・通信費・光熱費・月額の固定サービスといった物を見直していきます。これまでの生活を変える行為なので精神的負荷はありますが、すぐに一定の効果が出ます。

固定費の見直しが終わると、次に取り組むのは流動費の改善になります。普段使っている日用品や、食費の改善です。

固定費の見直しが上手くいっている場合は、精神的負荷はあまり無く進められると思います。自分の生活を変えることに慣れて来ているからです。

最初に自分たちの生活を変える時が一番大変です。誰だって「今」の生活を変えたくないものです。

固定費と変動費の見直しができると大きな効果が実感できて来ます。月の支出が5万〜10万は減り、多くの家庭で少なくない貯蓄がこの段階で出来るようになっていると思います。同時に節約の範囲でやることが無くなります。

この時に確認しておきたいのが、支出が減ったことにより、家族の幸福度がどう変わったかです。

家族の幸福度が上がったり、変わっていないのであれば問題ありません。私たちのように幸福度が下がっていた場合は、節約だけでは不十分ということになります。

資産形成の目的は最終的に家族の幸福度を高くすることです。節約によって資産は増えたけど、幸福度が下がったのでは、本末転倒になります。

「予算を増やせばいい」というのも一つの回答だと思います。この金額では無理ということで予算を増やしたこともありましたが、それでも予算の上限に達します。使える分が増えれば増えた分だけ使う。一時的に多少の幸福度は上がっているのかもしれませんが、それでも欲しい物も喧嘩も無くなりません。

使ったお金分の幸福度を得られていない。夫婦共に満足できるお金の使い方ができていない。そう感じるようになってから、より幸福度を高める良いお金の使い方を意識するようになりました。

「幸福のコスパ」

私たちがよく使っている言葉ですが、こういった背景から使い始めた言葉です。

断捨離を開始

「幸福のコスパ」は「幸福度÷使ったお金」になります。

何にどれぐらいの幸福度を感じるかを理解する必要があります。それを理解するために取り組んだのが断捨離です。

断捨離は自分達の生活を抜本的に変えます。実際に夫婦でやってみると精神的な負荷も相当大きいです。

それでも最後に残った物が、自分達にとって本当に大切な幸福度を感じる物だという確信はありました。それに気付くために断捨離をやりました。

最後に残ったもの

夫婦共通:「子供の為のもの」「時短家電」
妻:「ディズニー」「調理器具」
夫:「Apple製品」(スマホ・タブレット)

捨:家にある物を一つずつ確認する

最初に始めたのは不用品の整理です。

グミ
捨てない
パン
捨てない

→捨てない

 

グミ
捨てる
パン
捨てる

→捨てる

 

パン
捨てる
グミ
捨てない
いる!

→捨てない

 

パン
捨てる
グミ
捨てない
いらない!

→捨てない

 

「夫が捨てる」「妻が捨てない」になる物が圧倒的に多かったのですが、子どもにとって必要な物かどうかを一つの判断基準にしました。

自分のことだけ考えたら残したいものでも、子どもにとって不要な物であれば捨てる判断ができました。

そうしていくと、「子どもx妻×夫」「妻x夫」にとって必要な物だけが家に残っていくことになります。自分だけが必要な物を極力減らしていくだけで、家の中の物は半分以上が無くなります。

狭い家に住んでいるということもありますが、私たちに自分の部屋はありません。家の全てが共有スペースなので、全員が住んでいて心地良い空間にすることを目指しています。

断:入ってくるいらない物を断つ

捨てる時と同様、新たに取り入れる物は「子どもx妻×夫」に必要な物を基準に取り入れていけば、必然的に家の中は誰にとっても価値の高い物だけになっていきます。

私たちの優先度は「捨」の時と同様に、

  1. 子どもx夫+妻
  2. 妻x夫
  3. 妻だけ
  4. 夫だけ

となります。1〜2の物だけを取り入れ、3〜4は本当に必要な物以外は取り入れないルールにしています。

このルールで必然的に誰かにとって不要な物は増えずらくなり、より多くの家族にとって必要な物だけが増えていくことになります。

長時間使うものを重視する

「捨」「断」により物の厳選が行われます。この段階になると残ったものに対しての拘りがこれまで以上に強くなります。

不要なものに向けていたエネルギーを厳選した物に「集中」するような感じです。

効率的に幸福度を上げていくために、日々長時間使うものに対してお金を掛けるようにしています。コンフォート原則という考え方のようです。

コンフォート原則
年に数回しか使わない物にお金を掛けるよりも、長い時間使うものにお金をかける方が、生活の満足度が高まるという考え方

家計への影響

冒頭にも書いたように断捨離は節約の延長線上で考えています。私たちの家計上の予算は25万/月、年間300万円で設定しています。

内訳としては、

・固定費 10万 家賃・通信費・光熱費
・流動費 5万 食費・日用品・医療費・交通費
・交際費 5万 家族/友人/仕事関連
・「集中」した物への出費 5万

のような感じです。

固定費/流動費で15万円ほどになります。固定費と流動費は効率性を重視した上で必要最小限の支出になるようにしています。残りの10万円が幸福度を上げるために使うお金となります。

ざっくりとですが、半分が周りの人と一緒に使うお金、残りの半分を自分達だけで使うお金になっています。自分達で使うお金は「集中」した物に絞って使うことで、幸福度を最大化するようにしています。

断捨離をする前は欲しい物が多すぎて予算に治めるために喧嘩も絶えませんでしたが、今はそういったことは減り、自然と予算の範囲に治まるようになりました。

これは夫婦が予算だけでなくお互いに相手や家族のことを考えて支出することになったからです。特に何もしなくても上手くいく。そんな状態が理想です。

断捨離を本気でやってみた今思うこと

断捨離やミニマリストといった言葉をよく耳にするようになりましたが、まだまだ一定の範囲の人しか受け入れられていません。

それに比べて節約は多くの人達に受け入れられ、実践されています。

その中で思うことは断捨離は一つのことに集中して行うことで始めて重要性に気付くということです。

私たちは資産形成のため節約を行う中で気付きました。キッカケは仕事だったり子育てだったり様々だと思います。

ミニマリストが中々受け入れられないのもそういった背景があるように思います。言葉を聞いただけで拒否反応を示す人も多いです。

ミニマリストの考え方は断捨離をやった後で初めてその意味に気付きました。断捨離を行う段階で改めて気付くのが自分の価値観です。

何を捨てて、何を残すかという行為は自分の価値観と向き合うことになります。

今ある物の大半を捨てる覚悟で取り組むと、残るのは本当に自分が大切にしている物か、毎日使っている物かのどちらかになります。

それらの物に集中してお金や時間を使うことによって、幸福度を更に上げていきます。

「選択」と「集中」

ミニマリストがよく使う言葉ですが、私たちが使っている「幸福のコスパ」も本質的には同じことを求めていることに気付きました。

より価値の高い物を「選択」して、幸福度を上げるために「集中」する。私たちが資産形成をしているのも最終的には幸せな人生を過ごすために他なりません。

そのために良い影響があることは取り入れていきたいと思います。

断捨離の資産形成上のメリット

  • 自分やお互いの価値観が理解でき、
  • 「選択」と「集中」が行えるようになる
  • お金と時間を「集中」し、効果的に幸福度を上げる
  • 「お金」「時間」の浪費が減る

終わりに

節約に限界を感じて始めた断捨離ですが、ここでも重要だったのは「夫婦間の理解」です。

私たちは資産形成において「夫婦間の価値観の理解」が重要と度々書いていますが、副業/節約/投資の何をするにおいても円滑に話を進めるのに必要だからです。

「捨てる」「捨てない」や「買う」「買わない」の判断は、最初は半分も一致しませんでした。その度に喧嘩してお互いに嫌な思いをすることも毎日のようにありました。

それが自分自身やお互いの理解をすることで、相手や家族のことを考えた上で判断するようになります。そうすると判断の一致することが増え、喧嘩していた時間がお互いを良くなるための話合の時間に少しずつ変わってきます。

自分自身のことも満足に理解していないのに、お互いの理解をすることは何年一緒に居ても難しいです。ストレングス・ファインダーを試したり、一緒に同じ本を読んだり様々なことを試しています。断捨離もその一つです。

一つ一つの夫婦の違う点について、なぜ違うのかについて正面から向きあい、その度に夫婦で結論が出るまで喧嘩しながら話合いをしています。

私たちのお金の喧嘩が減ってきたのは、急激に夫婦間の価値観の理解が進んだ訳ではなく、いま出来る一通りの喧嘩がやり終わったからです。

そこから一つずつ産み出されるものが「夫婦としての価値観」です。一朝一夕で出来上がる物ではない、私たちの財産でもあります。

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