リスク許容度との向き合い方

はじめに

投資の勉強を進めると出てくるのが「リスク許容度」という言葉です。この「リスク許容度」は投資をする中で重要で、また難しい言葉の一つです。

リスク許容度は、投資家の許容できるリスクの範囲のことで、資産運用に伴い発生するリスク(損失)をどの程度受け入れられるかの度合をいいます。 … 例えば、個人投資家のリスク許容度は、年齢や投資期間、収入、保有資産(余裕資産)の規模、投資経験や運用知識など様々な要因で定性的に測られ、投資家毎に個人差があります。

引用:リスク許容度とは|金融経済用語集

なぜ難しいかというと、リスク許容度は定性的に測られるものと定義されていますが、実際に投資をするときのリスクは10%は20%といった定量的な数字で判断する必要があるからです。

つまり定性的なものを定量化しないと、最終的に何%のリスクの投資商品を選ぶのが良いか判断ができない訳です。

では、私たちがどうやって定性的なリスク許容度を定量化しているのか?についてご紹介したいと思います。

「私たちはこう考えている・こうしている」ということをまとめたもので、「これが正解」とか「こうすべき」ということを主張する意図はありません。

リスク許容度の考え方

リスク許容度の定義は様々ですが、私たちは以下の式を使って定量化しています。

$$(リスク許容度)=\frac{(資産額-生活防衛資金)}{     資産額     }$$

生活防衛資金の定義は、「生活費」×「無収入でも生活できる期間」としています。

例えば、資産額が1000万円、1年あたりの生活費が400万円、無収入でも生活できる期間が2年の場合、

$$(リスク許容度)=\frac{(1000万円-400万円×2年)}{1000万円}$$

計算するとリスク許容度は20%となります。

リスク許容度を上げることに専念する

私たちが使っている式では、資産額が増えるか生活費が減るとリスク許容度は上がります。

私たちは共働きで収入を増やすことと節約により生活費を減らすことでリスク許容度を上げ、リスク許容度の範囲で期待リターンを上げる得ることに専念しています。

期待リターンを上げることで資産増加の速度を早め、さらにリスク許容度を高めるのが目的です。

特に力を入れているのが、節約により生活費を減らすことです。

先程の例から生活費を1割減らすことに成功し、400万円×0.9=360万円になったとします。

資産額が1000万円、1年あたりの生活費が360万円、無収入でも生活できる年数が2年となると、

$$(リスク許容度)=\frac{(1000万円-360万円×2年)}{1000万円}$$

計算すると28%になります。先程の20%と比較すると4割もリスク許容度が増えています。投資において8%リスク許容度が増えると、取れる選択肢が大幅に増えることに繋がります。

現在の私たちのリスク許容度

・1年あたりの生活費 350万円

・無収入でも生活できる期間 10年

・資産額 7000万円

※分かりやすくするため、概算にしています。

$$(リスク許容度)=\frac{(7000万円−350万円 ×10年)}{7000万円}$$

計算するとリスク許容度は50%となります。

「無収入でも生活できる期間」は、DINKSまでの期間は1年にしていました。子供が産まれてからは10年にしています。2人目の子供が産まれたら15年、妻が専業主婦になったら30年といったように、家族や仕事の状況で年数を変更しています。

経済的自立に向けての目標

・1年あたりの生活費 300万円

・無収入でも生活できる期間 50年

・資産額 20000万円(2億)

$$(リスク許容度)=\frac{(20000万円−300万円×50年)}{20000万円}$$

計算するとリスク許容度は25%となります。

「無収入でも生活できる期間」が50年まで来ると、経済的自立ができていると言っていい状態と思っています。

また、生活費の改善をしておくことでリスク許容度をなるべく多く取れる状態にし、投資は継続して行います。

経済的自立後は安定運用にシフト

経済的自立をした後も資産額を増やすことができれば、リスク許容度は上げずに「無収入でも生活できる年数」を増やす方向にシフトし、より安定して運用できる状態を目指します。

・1年あたりの生活費 300万円

・無収入でも生活できる期間 55年

・資産額 22000万円(2.2億)

$$(リスク許容度)=\frac{(22000万−300万×55年)}{22000万円}$$

計算するとリスク許容度は25%のまま変わらず、「無収入でも生活できる年数」のみが50年から55年に伸びています。

まとめ

リスク許容度は定性的に測るものと定義されていますが、最終的に投資する投資商品のリスクが定量的なものである以上、定量化して判断する必要があります。

しかし、定量化する確立された方法が無いのが現状です。とはいっても定量化をしないと判断ができないので、私たちは独自の式でリスク許容度を求めています。

ただ、あくまでもリスク許容度は目安であり正しく求めることなど私たちにはできません。それよりも自分たちができるリスク許容度を上げる行動の積み重ねに専念しています。

自分たちには何ができるのか?

ということが、夫婦で共働きをして収入を増やしたり、節約をすることで生活費を減らしたりといった行動に繋がっています。

こういった行動がリスク許容度を上げることに繋がっているのは確かです。その結果として期待リターンを上げる選択肢を増やせているということは、投資において大きな価値があることです。

また、見方を変えるとリスク許容度を上げる行動は、同一リスク許容度の元では、より安心して生活できる状況になっているとも言えます。

リスク許容度や生活防衛資金の根底にあるのが、安心して生活できることを担保することであるのであれば、節約や収入を上げる行動もそこに繋がっていることだと考えています。